お疲れ様です。
「子供のバレーボール技術が上達しない」
「子供の運動能力を上げたい」
「子供のトレーニング方法をさがしている」
この記事ではこのような悩みを持つ方にむけて書いています。
はじめまして、self-studyと申します。
バレーボール歴は25年で、資格は1次、2次、日体協資格を持っています。
小学生の指導を3年間、中学生の外部指導者を1年間していました。
全国大会の実績を数多くもつ監督さんに弟子入りし学んだノウハウと自身の経験を元に「地区大会で1ケタの点数しか取れないチームを県のトップレベルのチームに育てる方法」を日々配信しています。
さて、今回の悩みの解決方法はこの記事で紹介する「コーディネーショントレーニング」を実践すれば子供達の運動能力の向上とバレーボール上達の近道になるというものです。
実際に僕もこのトレーニング方法を実践して、子供達のバレーボール技術も上がりましたし、結果がだせるチームになり、楽しくバレーボールをしてもらうことができました。
記事の前半ではコーディネーショントレーニングの説明と、それが必要な理由について。
記事の後半ではおすすめのコーディネーショントレーニングのやり方とやっていく上でのコツを解説しています。
ぜひ日々のバレーボール練習メニューに活用していただき、上達のお役に立てれば幸いです。
コーディネーショントレーニングとは?
コーディネーショントレーニングとは、自分の体とモノを器用に操る「コーディネーション能力」を身につけるトレーニングになります。
この能力が不足していると子供達は基本的な能力が身についていないため、バレーボールの技術指導をたくさんしても上手にならないということが起きます。
それを解決するためにウォーミングアップの後に、このトレーニングを行い能力を上げていく必要があります。
7つのコーディネーション能力
コーディネーション能力は以下の7つに分類されます。
能力 | 能力の説明 |
---|---|
定位能力 | ・自分の体の位置を時間的・空間的に正確にとらえる能力 |
変換能力 | ・予測された状況の変化に対し、動作を切り替える能力 |
識別能力 | ・身体各部を正確に無理なく互いに同調させる能力 |
反応能力 | ・合図に対して素早く、正確に対応する能力 |
連結能力 | ・タイミングをあわせて体の各部位を正確に同調させる能力 |
リズム能力 | ・自分の運動リズムを作ったり、動きをまねしたり、決定的なタイミングをつかむ能力 |
バランス能力 | ・空間や移動中における体のバランスを維持し、崩れたときでも素早く回復できる能力 |
コーディネーショントレーニングが必要な理由
今の子供達は生活環境が一昔前と変わり上記にあげましたコーディネーション能力が身に付いていないことが多いです。
この能力が不足したままバレーボールの技術指導をしていこうとすると、子供達は基本的な能力が上がっていない=バレーボールも上達しないということが起きます。
それを解決するためにウォーミングアップの後にこのトレーニングを行い、能力を上げて上達の近道とします。
基本を大事に
僕も全国大会の実績のある監督さんに「基本を大事に」と教わりました。
ですのでこの「コーディネーショントレーニング」は子供達の体の基礎を育てるために本当に必要です。
では次にその能力を上げるコーディネーショントレーニングのやり方について解説します。
コーディネーショントレーニングを始める時期
コーディネーショントレーニングは成人であっても能力の改善がみられることが分かっていますが、1番ベストなのは5才から8才の「プレ・ゴールデンエイジ」、9才から12才の「ゴールデンエイジ」です。
少し解説しますと「プレ・ゴールデンエイジ」は神経系の発達が著しい時期であり、豊富な運動経験を持つことが大事とされています。
「ゴールデンエイジ」は即座の習得が可能な時期とされていますが、そのまえの「プレ・ゴールデンエイジ」で行うべき豊富な運動経験がないと発揮できません。
ですので、コーディネーショントレーニングを行う時期は「プレ・ゴールデンエイジ」の時期から始めていくことをおすすめします。
1人で行うコーディネーショントレーニングのやり方
手拍子キャッチ
ボールを真上に高く放り上げてキャッチするまでに手拍子(拍手)をできるだけ多くします。
手拍子をする際は回数を声に出しながら行います。
クロスキャッチ・前後キャッチ
ボールは両者とも股の下でキャッチします。
クロスキャッチ
静止した状態で両足を揃えて腕を足の外側にまわして入れ替えながら行います。
右手が前に来ている時は左手がうしろ、左手が前にきているときは右手がうしろ、というようにリズムよく膝のバネを使いながらします。
慣れてきたら歩きながらすることにもチャレンジしてみましょう。
前後キャッチ
静止した状態で両足を揃えて両腕を同時に足の外側にまわして行います。
両手で前キャッチができたら入れ替えて後ろでキャッチします。
こちらもリズムよく膝のバネをつかいながら行い、慣れてきたら前に進みながら前後キャッチにもチャレンジしてみましょう。
バービーキャッチ
ボールを高く真上に放り上げてバービーを行い、キャッチします。
1人後ろ抱え込みキャッチ
ボールを真上に放り上げて手を脚の後ろに回します。
股の下から手をだして落ちてきたボールをキャッチします。
うつ伏せバウンドキャッチ
うつ伏せになった状態でボールをワンバウンドさせ、床にボールが付く前に立ちあがってキャッチします。
うつ伏せの状態からボールをバウンドさせるコツは体を振り子のように使いその反動でタイミングを合わせて行います。
慣れてきたら仰向けのバウンドキャッチにもチャレンジしてみましょう。
ジャンプ股下バウンド振り返りキャッチ
ジャンプすると同時に脚をひろげ、股下にボールをバウンドさせて後ろに通過させます。
振り返りボールを追いかけてキャッチします。
足はさみ振り上げキャッチ
ボールを足ではさみ込んだ状態のままジャンプしてボールを足で放り上げ、キャッチします。
前と後ろそれぞれチャレンジしてみましょう。
2個ボール入れ替えキャッチ
2個のボールを上げている間に手を入れ替えてキャッチします。
膝のバネをつかいながらリズムよく行うことがコツです。
スパイク空振りキャッチ
ボールを真上に放り上げている間に、スパイクを空振りして背面でキャッチします。
最初はスタンディングで行い、慣れてきたらジャンプして空振りからの背面キャッチにもチャレンジしてみましょう。
2人で行うコーディネーショントレーニングのやり方
馬とびキャッチ
1人は馬の役になり、もう1人はボールを持ちます。
ボールをもっている人は放り上げている間に馬飛びを行い、キャッチします。
慣れてきたらバウンド→馬飛び→キャッチにもチャレンジしてみましょう。
ボールオンボール
ボールを持っているひとにもう1つボールを放ってあげます。
放ったボールがワンバウンドした後に、持っているボールの上に乗せてキープします。
慣れてきたらキープした状態からボールを入れ替えてみることにもチャレンジしてみましょう。
ちなみにこのトレーニングは1人で放り上げても、できないことはないです。
2個ドリブルバウンドパス
2個のボールを同じタイミングでバウンドし、ワンバウンドで相手にパスをします。
パスがきたらそれをキャッチし、また同じ動作を繰り返します。
最初は2個のボールをバウンドさせることじたいが難しいとおもいいますので、最初はパスをだす間隔を長くし、慣れてきたらリズムよく1・2・3のタイミング(3回のバウンド)でだせるようにチャレンジしてみましょう。
ころがしボール回し
脚を開脚してその周りにボールを回していきます。
1周させたら相手にボールをころがしてパスをしましょう。
この時の開脚は柔軟性も高めますので中途半端にならずしっかり開脚することもコツになってきます。
しっかり開脚する目安は開いた脚の両かかとの間の距離が自分の身長+11cm長いことが理想とされています。
頭上床つきボール足はさみ渡し
向かいあって足同士をくっつけます。
1人はボールを挟んでそのまま頭上にもっていき床にタッチします。
その後もとに戻し相手に渡して同じ動作をくりかえします。
柔軟性・背筋・腹筋の強化にもつながります。
ボールを渡す人は真っ直ぐにわたさず、左右どちらかにひねって渡すと受け取るほうも取りやすいです。
放り上げじゃんけん
相手にボールを放り上げている間にじゃんけんをします。
「勝ち」と「負け」を判断しそれを声にだしてキャッチできるようになりましょう。
背面キャッチ、背面放り上げ
まず向かいあって1人で背面キャッチをします。
キャッチができたらそのまま背面から相手にボールを放りましょう。
背面から放るときは体のバネを使って放るのがコツです。
慣れてきたら、ただのキャッチではなく背面キャッチにチャレンジしてみましょう。
片手でドリブル・片手アンダーハンドパス
片手でドリブルをしながらもう片方の手でアンダーハンドパスを行います。
ボールをだす人は近い距離から軟らかくボールを放ってあげます。
左右両方入れ替えてできるようになりましょう。
体タッチ・ボール取り合い
2人で向かい合って真ん中にボールを置きます。
合図をだす人(指導者など)が体の部位を指示して、指示をだされた人は「ボール!」の指示がでるまでその部位のタッチをくりかえします。
ボールを取ったほうの勝ちです。
例を以下の表にしてみました。
指示をだす人 | 指示をだされた人 |
---|---|
頭! | 頭を触ります |
肩! | 肩を触ります |
腰! | 腰を触ります |
膝! | 膝を触ります |
ボール! | ボールを取ります |
このルールで慣れてきたら今度は応用として「頭!」の時にボールをとり、「ボール!」の時に頭を触るといったようにかえてみましょう。
頭のなかで変換しないといけないので難易度が上がります。
集団で行うコーディネーショントレーニングのやり方
円陣放り上げキャッチ①
集団で円をつくります。
そのまま時計回りにあるいて指示をだす人の笛がなったらボールを真上に放り上げます。
放り上げた後に自分の前にいる人が放り上げたボールをキャッチしにいきます。
慣れてきたら歩きをジョギングに変えてチャレンジしてみましょう。
円陣放り上げキャッチ②
集団で円をつくります。
そのまま時計回りにあるいて指示をだす人の笛がなったらボールを真上に放り上げます。
放り上げた後に自分の後ろにいる人が放り上げたボールをキャッチしにいきます。
こちらも慣れてきたら歩きをジョギングに変えてチャレンジしてみましょう。
まとめ
・コーディネーショントレーニングとはコーディネーション能力を伸ばすトレーニングです。
・コーディネーション能力は7つに分類されます。
・基本的なトレーニングに慣れたら応用して難易度をあげていきます。
難易度をあげる例えとするならば、キャッチで終わるほとんどのトレーニングはその前にアンダーハンドパスやオーバーハンドパスを行ったあとにキャッチをするなど何か1つアクションを加えてあげたりすることです。
コーディネーショントレーニングを始める時期
コーディネーショントレーニングは成人であっても能力の改善がみられることが分かっていますが、1番ベストなのは5才から8才の「プレ・ゴールデンエイジ」、9才から12才の「ゴールデンエイジ」です。
少し解説しますと「プレ・ゴールデンエイジ」は神経系の発達が著しい時期であり、豊富な運動経験を持つことが大事とされています。
「ゴールデンエイジ」は即座の習得が可能な時期とされていますが、そのまえの「プレ・ゴールデンエイジ」で行うべき豊富な運動経験がないと発揮できません。
ですので、コーディネーショントレーニングを行う時期は「プレ・ゴールデンエイジ」の時期から始めていくことをおすすめします。
まだまだたくさんネットや本などで調べれば方法がありとおもいますのでいろいろと実践していただければとおもいます。
参考にした本とDVD
ちなみに、今回紹介したトレーニングはこちらの本とDVDの第1巻でやり方がさらに細かく載っています。
本にはこの他にトレーニング以外の全ての基本技術の要素が書かれています。
DVDはこちらの本を全て映像化して解説しているものとなっていますので全6巻セットでの購入がおすすめです。
是非参考にしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。