【バレーボール オーバーハンドパスが苦手な子供にコツを紹介します】

オーバーハンドパス オーバーハンドパス

お疲れ様です。

「オーバーハンドパスが上手にならない」

「キャッチパスになってしまう」

「オーバーハンドパスのコツが知りたい」

このような悩みを解決できる記事を用意しました。

はじめまして、self-studyと申します。

バレーボール歴は25年で、資格は1次、2次、日体協資格を持っています。

小学生の指導を3年間、中学生の外部指導者を1年間していました。

全国大会の実績を数多くもつ監督さんに弟子入りし学んだノウハウと自身の経験を元に「地区大会で1ケタの点数しか取れないチームを県のトップレベルのチームに育てる方法」を日々配信しています。

僕が指導をさせていただいたチームはこれから紹介するオーバーハンドパスの方法を実践したことで、キャッチパスもなくなりセッターは基礎ができたのでジャンプトスでコンビネーションまでの応用の練習をしても早く身につきましたよ!

記事の前半ではオーバーハンドパスの知識について、記事の後半ではオーバーハンドパスのやり方について解説しています。

ぜひ日々の練習に活用していただけると幸いです。

オーバーハンドパスとは?

人間のもっている関節の力をりようしてボールを飛ばしていく技術になります。

関節の力は3つのバネとよばれており、手首のバネと肘のバネ、下半身のバネを使います。

オーバーハンドパスはなぜオデコでするの?

オーバーハンドパスはなぜオデコの所でするのか気になったことありませんか?
それは以下の理由からです。

①3つのバネの力が集まる所

➁前後左右に操作できる所

➂目に近く確実に扱える所

知識として早めに子供たちには知ってもらいたいですね。

オーバーハンドパスのメリット

オーバーハンドパスは1度正しいやり方を覚えてしまえば軸足の取り方のコツが分かっているため、セッターの移行も簡単にできるようになります。

またアンダーハンドパスにくらべてコントロールがしやすいのも特徴です。

オーバーハンドパスのデメリット

オーバーハンドパスでの1番のデメリットは技術指導の難しさにあります。

3つのバネを上手く指導していかないといけないですし、時間もかかります。

指導の方向性をまちがえると選手にはキャッチパスのクセがついてしまいなかなか直らなくなります。

キャッチ(ホールディング)やドリブルの反則がつきものになってくるのも特徴です。

キャッチパスとは?

「つかんで投げる行為」です。

肘を引きこんでつかんで投げる、頭の後ろからつかんで投げることがあげられますが、これらの行為を試合で行うと「キャッチ(ホールディング)」という反則で相手チームに1点とられます。

ジュニアのバレーではその基準もだいぶ甘くなっていますが、早めに矯正してあげないと
「キャッチパスのクセ」がついてしまい、一度この「クセ」がついてしまうとなかなか直りません。

「本人が、つらい思いをしないため」にも最初の時点でしっかり指導方法を考えていくことをオススメします。

オーバーハンドパスのやり方

ここからオーバーハンドパスの構え方と3つのバネについて解説していきます。

オーバーハンドパス 手の構え方①

床に置いてあるボールを第一関節だけ触るように指を開いて掴み、持ち上げ、それを額のところまで持っていきそこでボールを放します。それが手の形になります。

完成時は手首が折れていないこと、親指が前に出ていないかチェックしてみてください。

オーバーハンドパス 手の構え方②

1.手のひらを合掌のように合わせる

2.指と指の間を開く

3.第一関節だけを合わせるように離す

4.自分のほうに向いている親指をおでこにつける

5.上目でみて小指が見えると思うので、その小指が視界に入る限界まで小指を上げていく(小指だけ上げず指と指の間を開き手と肘が一緒に動くイメージです。小指が見えなくなるまで上げると肘が開き、手首が返ってキャッチパスの構え方になるそうです)

6.額につけた親指をそのまま眉毛の端まで横に移動させ親指が見えるところまで出すと手の形の完成になります。

完成時は手首が折れていないこと、親指が前に出ていないかチェックしてみてください。

オーバーハンドパス 手首のバネ

手首には「6つのバネ」があります。

背屈(はいくつ)・・・後ろへ曲がる

掌屈(しょうくつ)・・・前へ曲がる

尺屈(しゃっくつ)・・・小指側へ曲がる

撓屈(とうくつ)・・・親指側へ曲がる

外旋(がいせん)・・・外回し、ドアのノブを持って外側へ回すイメージ

内旋(ないせん)・・・内回し、ドアのノブを持って内側へ回すイメージ

「オーバーハンドパスの手首のバネ」は「背屈」、「掌屈」、「内旋」の3つを使います。

手首のバネ 練習方法

①・・3つのバネを意識してもらうために、まずはリード足(右利きが多いので、ほぼ右足だとおもいます、後々ご説明します)を前にだして、たち膝でオーバーハンドパスの手の構えをします。

②・・指導者の方が、構えている手にボールを1、2、3、のリズム押して戻すを繰り返し、3で押した時にパスをする子が「手首のバネだけ」でボールを放します(パスをします)。
ボールを放したあとは、親指と人差し指が「Lの字」をえがくようにしっかりと開かれて、ちょうどボールを挟むかたちになります。

③・・手首のバネがうまく使えない場合は、そのままの状態で親指と人差し指の2本で練習します。
指導者の方が近くからボールを放ってあげて、2本指で挟んで手首のバネで放すかたちです。
慣れてきたら、3本指(親指、人差し指、中指)、5本指でします。

手首のバネの練習で気をつけるポイント

・手首のバネだけで練習できているか(肘が一緒に動いていないか)

・指の第一関節の部分でボールに触れる意識ができているか(手のひらを全体でキャッチしていないか)

・遠くに飛ばそうとしていないか

これら3つになります。

手のひら全体でキャッチするクセがつきそうな場合は、指先だけがでている手袋を利用して指先でボールに触れる感覚をつけてもらう事も効果的です。

オーバーハンドパス 肘のバネ

肘のバネについて練習方法を解説していきます。

タオルパス

タオルパスでは、ボールを投げる人と練習をする人の2人必要です。

選手にフェイスタオルを用意していただきます。

①片足(リード足)を前に出した、立ちひざの体勢でタオルをもち、額の前で構えます。

この時、タオルが下がってしまい、前方が見えなくなる子がいます。

顔にボールがいかないよう気を付けて指導にあたってみてください。

②近くからボールを投げてもらい、「肘の伸展によるバネ」と「タオルの弾力」でボールをとばします。

③慣れてきたら、肘の伸展のみではなく、手首の返し(手首を内回しする)も同時におこなって
「手首のバネ」と「肘のバネ」を合体させた練習をします。

タオルパスで気をつけるポイント

・ボールを正しい位置(額の前)で捕らえます。

・肘の伸展でボールを飛ばす感覚をつかみます。

・肘を伸ばすときは全部伸ばしきらずに60~80%程度まで伸ばし、素早く元にもどします。

・肘が定位置から下がらないようにします。

どうしても肘が下がって来る場合は以下の矯正法をとります。

肘下がり矯正方法

矯正方法の練習ではボールを投げる人と練習をする人の左右に位置しタオルを張る人、練習をする人の4人必要です。

①片足(リード足)を前にだした、たち膝の体勢になり肘が「定位置」から下がらないように肘の下にタオルを張ってもらい構えます。

②近くからボールを投げてもらい、今度はタオルは握らず、手で「手首のバネ」と「肘のバネ」で行うオーバーハンドパスを練習します。

ここで言う「定位置」とは前回に説明しました「手の構え」が正しくできていれば肘も自然に定位置にきます。そこから肘が下がらないようにします。

オーバーハンドパス 脚のバネ

これまでにオーバーハンドパスについて「手首のバネ」、「肘のバネ」についてかきましたが、
「脚のバネ」はこの中で1番大きな力があるかわりに、1番力を伝えることが難しいといわれてます。

本来は、「脚」➔「肘」➔「手首」の順番にバネの力が伝わりオーバーハンドパスが成立するのですが、このバネの力をうまく伝えることができず、遠くへ飛ばそうとすると「肘のバネ」の力だけに頼ろうとします。

肘を引きこんでしまうなどの「キャッチパス」になる子はこれが原因となることが多いです。

実際、うちのチームでもありました。

以下のことは意識してもらい改善した一つの方法です。

脚のバネの伝え方

皆さんは何かを前に押して動かそうとするときの脚の形はどのようにしていますか?

もしくは、人から前後に押されて体が動かないように耐える場合の脚の形はどのようにしますか?

おそらくほとんどの方が前後に開くとおもいます。

簡単にいいますと、それが「脚のバネの伝え方」になります。

オーバーハンドパスは左右にあげることもありますが基本的には前後です。

そのため、前後の力に対応した脚の形(前後に開く形)になります。

脚のバネの練習方法

それではオーバーハンドパスの前後にひらくバネの伝え方をよりもっとつたえやすくするために

ボールは使わなくていいのでまずは「パー・チョキ・グー」の方法でイメージ練習してみましょう。

この動きを覚えておけば、セッターの動きにも直結しますので良ければぜひ活用していただければと思います。

パー・チョキ・グー

パー・・・足を左右に開き構えます。

開く足の幅は肩幅よりやや広めにとります。    

この時点ではどちらの足も前にでておらず「フラット」な状態です。

チョキ・・・リード足(右利きが多いのでほぼ右足です)を前にだし、前後の足の形になります。

グー・・・リード足のかかとの横に後ろ足のつま先がきて、軽く前後する形になります。

この時に手がオーバーハンドパスの形(セット)になり、膝がしっかり曲がっているかチェックしてみてください。   

その後、膝を伸ばしながらそこではじめて手首を返すことになります。

ヒザは意識して最後は伸ばしきらず、かるく曲げ伸ばしを繰り返しバネを意識して練習してみても大丈夫です。

パー・チョキ・グーの応用

イメージの動きが出来上がったらいろいろな方向にリード足を動かして練習してみましょう。

そこまでできたら実際にボールを軽く放ってもらってパー・チョキ・グーのパス練習を行います。

オーバーハンドパスを行う上での注意点

オーバーハンドパスを行う上での注意点としては以下の通りです。

最初からボールをとばそうとしない

なれないうちに最初からボールをとばそうとするとバネの力がうまくつたわらず肘を引き込んであげようとしてしまいます。

キャッチパスの原因となりますで最初はバネの伝え方を身につけてパス力をあげていきます。

パスを出した後に両腕をひらいてしまう、クロスしてしまう

パスをだしたあとに両腕をひらいてしまったりクロスしてしまうと、パスの方向がさだまりません。

腕は出したボールの方向へまっすぐ出していくように意識しましょう。

ボールにドライブ回転がかかっている

上手くパスをだせていればボールは緩やかな逆回転になります。

逆にボールにドライブ回転がかかっていると落ちていくボールになるため狙ったところにいきませんし、手首のバネの使い方もうまくできていません。

パスを出したあとの回転をチェックして緩やかな逆回転になるように練習しましょう。

脚が横にひらいている

パー・チョキ・グーの練習でお伝えした通りパスをだしたときに脚は前後になっていないといけません。

横にひらくのはレシーブになります。

バネの力ががうまくつたわるようにオーバーハンドパスの脚の形は前後になります。

まとめ

・オーバーハンドパスは人間のもっている関節の力をりようしてボールを飛ばしていく技術になり、手首のバネと肘のバネ、下半身のバネを使います。

・キャッチパスのクセがつく前に指導方法を考えます。

・オーバーハンドパスの手首のバネは「背屈」、「掌屈」、「内旋」の3つを使います。

・肘のバネは全部伸ばしきらずに60~80%程度まで伸ばし、素早く元にもどし、肘が定位置から下がらないようにします。

・脚のバネはパー・チョキ・グーを意識します。

・オーバーハンドパスは最初からボールをとばそうとしなくて大丈夫です。

・パスをだしたあとの腕や脚、ボールの回転もチェックします。


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是非参考にしてみてください。


最後までご覧いただきありがとうございました。

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